11月21日(日)、小山台遊園を主会場に第9回要援護者支援避難訓練を実施しました。
ポスター
新型コロナ禍のため、昨年に続き、防災関係者に絞って実施することにしました。昨年同様、会場の訓練参加者を100名程度に絞り、訓練別に参加時間をずらして会場内の参加者が40名を超えないようにし、3密を避け、検温・マスク着用・消毒等、コロナ対策を万全にしての実施です。参加メンバーは防災会役員と班員・要援護者支援隊員・見守り支援隊員・自治会役員・イベント委員です。要援護対象会員には「安否確認黄色旗」の掲示をするという形での参加を要請しました。
掲示された会場レイアウト図
防災会役員による機材の消毒作業
8時20分、役員連絡網での招集で防災会役員が集合、前田防災会長・林自治会長を中心に最終打ち合わせ
掲示された防災倉庫(3基)の保管内容・・・2年をかけて、使用目的・頻度等々を勘案して、最適な配置収納にしました
9時に模擬発災。発災告知担当の4チームが自治会内を巡回し、ハンドスピーカーでサイレンを鳴らし「模擬発災」を知らせます。その後、今回も「TOKYO 854(旧FMひがしくるめ)」の協力で告知放送の訓練。全自治会員宅に備わった「緊急告知ラジオ」が自動的に大音量で訓練開始を伝えます。
会場では、ソーラー発電機を使用して、緊急放送を受信します
発災告知担当チーム出動
模擬発災を受けて「安否確認」チームのメンバーが集合します。安否確認チームは4チーム、訓練開始の放送の後、それぞれの担当地域に出発します。自治会に登録している「要援護者」宅を中心に安否確認を行います。「要援護者」の側は「安全確認黄色旗」を門前に掲示することで、この訓練に参加します。
受付で検温・手消毒を受ける安否確認のメンバー
メンバーには、ご夫婦と子供さん2人も
市・防災防犯課から2名が参加してくれました
消防署からは14名の消防隊員が参加してくれ、随所でアドバイスをしてくれました
安否確認隊へトランシーバーの操作説明
安否確認隊4チームはそれぞれの持ち場へ、「黄色旗」の掲示のない「要援護者」宅はチャイムを鳴らして確認し、現場の状況をトランシーバーで本部に報告
安否確認隊からの報告を受けた本部では、会員地図に記録し、必要に応じて救援隊を派遣します
車いす救援隊
担架リヤカー救援隊
車いすで救助されたけが人
今回、初の試みとして、一時避難所となる自治会館内をシートで区切って簡易ベッドを置く個室型の避難者収容スペースをつくるという、実戦に近づけた訓練を取り入れました。また、大型テントを遮蔽し個室に区切る訓練も同時に実施しました。
一時避難所
一時避難所内部と簡易ベッド
一時避難所内部では段ボールベッド上でAED・胸骨圧迫の訓練を
6本支柱の大型テントをシートで区切る
アメリカ人支援隊員もいます(シート取り付け中)
今回も例年同様、D級ポンプ操作・防火水槽からの汲み上げと放水・スタンドバイプ操作等々の訓練も実施。加えて、今まで開けたことの無い場所の消火栓のマンホール蓋の開閉訓練を実施。さらに、これも初めての試みとして、市の避難所にもなっている学芸大学支援学校敷地内の災害時給水施設からの水の汲み上げ訓練を実施しました。
今まで開けたことのない消火栓のマンホール蓋を開けました。やはり固くなっていました。
学芸大学支援学校敷地内の災害時給水施設
備え付けの蛇口装填スタンドパイプをセットして飲料水を出します
今回の訓練は、昨年同様、防災会班員・要援護者支援隊員・見守り支援隊員等の会員に、実践同様の体験をしてもらうことに主眼を置き、コロナ対策に注意を払い、時間差で出席してもらい、訓練の終了した会員は帰宅してもらうという方式で3密を避けました。
さらに今回は、個室型避難所設営・災害時給水施設利用・いくつもの消火栓の開閉等々、より実践に近づけるための訓練を取り入れ、進化させることができました。皮肉にも、コロナ禍のため、自治会一般会員の参加がない分、「見てもらう」「解説する」という部分が省かれ、支援する側の集中した訓練になりました。
氷川台自治会